朝ドラ「おむすび」第21週3日目。
ついに、永吉が聖人の大学進学費用を何に使ったのか、理由が明らかになりました。
大学進学費用が消えた理由
佳代から、永吉が何故、聖人の大学進学費用を別のことに使ったのか、その理由を聞いた結。
その足で、実家に向かいます。
結は、聖人と愛子に「米田家の呪いのせいや」と訴えます。
「米田家の呪い」と言えば、代々、米田家の人々は困っている人ほっておけない性分で、代わりに自分が被害を被ってしますうというもの。
大学進学費用問題も「米田家の呪い」だったということは、何か永吉が人助けをしたのでしょうか!?
岐阜県での豪雨災害
聖人が高校3年生の時、吉永は福岡から岐阜へのトラック運送中、大雨被害に遭います。
これは、岐阜県で昭和51年9月12日に発生した豪雨災害のことと思われます。
台風17号の接近に伴う集中豪雨で、安八郡安八町大森の長良川右岸堤防道路が決壊した。
濁流は、安八町と隣接する同郡墨俣町全域を襲い、水防活動をしていた区長1人が死亡したのをはじめ、3,536世帯が床上浸水などの被害を受けた。
被害総額は両町併せて約130億円に達する岐阜県史上最悪の河川決壊となった。


岐阜の長良川が決壊し洪水が町を襲う中、永吉は家に取り残された人の救助を手伝います。
その際、助かった男性からあることを頼まれる永吉。
その男性の名前は、小松原。
小松原は、救助されたものの危篤状態である5歳の息子を助けるため、お金を貸して欲しいと永吉に土下座するのでした。
家も財産も流された小松原を見て、目の前で困っている人をほおっておけない永吉。
愛子に電話し、聖人の大学進学費用として貯めてきた資金を、小松原に振り込んでもらうのでした。
消えた小松原
聖人の大学進学を半年後に控えた中、その費用を小松原に貸し付けた永吉。
小松原は必ず半年で返すと約束しましたが、その後消息を絶ってしまうのでした。
大切な息子の大学進学資金を失ってしまった永吉。
しかし、永吉は…

このこと、聖人には絶対言うな。
小松原を恨むかもしれないから、全部自分がつかいこんだと言え。
と佳代に言うのでした。
聖人には他人を恨むような人間になってほしくない
恨むなら、元々嫌われている自分を恨んでいてくれた方がよい、との思いで、自らを悪者にしたてた永吉。
佳代も、永吉の思いを理解したからこそ、今まで真相を隠してきたようです。
自分が悪者になってでも、聖人を思う永吉の姿に胸が熱くなりました。
当時、大学進学できなかったことで絶望の淵に立たされた聖人。
長年、無念の思いは消えることはありませんでした。
しかし、このタイミングで聖人に真実を伝えることとした佳代。
今の聖人なら受け止められる思ったからでしょうね。
聖人の気持ちの変化
真実を知り、これまでの永吉の姿を思い返す聖人。
永吉をどうしても好きになれず、故郷も離れ、さんざん喧嘩してきた記憶が駆け巡ります。
しかし、嫌な思い出と同時に、こんな思いでも。
・永吉がこれまでトラックで全国を走り回ってきたこと。
・そのせいで、家族との時間を過ごせないと話していたこと。
・万博の仕事に誇りを持ち、嬉しそうに話していたこと等を思い出します。
そして今、年老いた永吉が家族で太陽の塔を見たいと言う。
これまですれ違ってきた聖人と永吉ですが、永吉の家族を思う本当の気持ちに触れます。
「今度の休み、みんなで太陽の塔を見に行こうか」
ついに、聖人は永吉に歩み寄ることにするのでした。
太陽の塔を見に行こう
いよいよ、太陽の塔を見に行く日。
朝から準備にいそしむ永吉はとても楽しみにしている様子です。
ところが、海外出張から帰国した歩は、仕事の予定を入れてしまい行けないことに。
結は、仕事に出勤していますが、太陽の塔を見に行くため、午後から半休を取る予定です。
ところが、結が間もなく仕事をあがろうと言うときに、重症妊娠悪阻の患者である千佳から話したいと呼び出されます。
千佳は、以前「家族の縁はそう簡単に切れない」と結に言われたことを受け、ふと母の作った味噌汁を思い出したそう。
「あれなら、食べられるかもしれない」
と話す千佳。
患者さんのために今出来ることをしたいと、結は太陽の塔を見に行くことを諦めます。
歩に結、どちらも太陽の塔を見に行かなくなってしまうことに文句をいう永吉。
しかし佳代は、聖人と永吉の2人で行って来たらよい、と促すのでした。
2人で万博記念公園へ
まさかの聖人・永吉が2人きりで太陽の塔を見に行くことに。
とても気まずそうですし、これまでの聖人なら断ってしまいそうです。
しかし、今の聖人は違いました。
胃がん闘病を経験し、悔いなく生きることを誓った聖人。
そして、歳を取った永吉の姿を目の当たりにし、長年のわだかまりもとけてきました。
聖人と永吉は、2人で万博記念公園へとむかうのでした。
念願の太陽の塔を見にきた聖人と永吉。
満面の笑みで太陽の塔を見ています。
初めて太陽の塔を実際に見た聖人は、その感想を永吉に伝えます。

米田家では、家族みんなで行けなくてよかったのかと心配の声があがります。
しかし、佳代は全く問題なさそう。
家族みんなで行きたい、というのは永吉の照れ隠しの建前であると。
本当は、永吉は聖人と一緒にいきたかっただけだと言うのです。
なんでもお見通しの佳代なのでした。
ずっと家族で行くことにこだわってきた永吉を不思議に思っていました。
実は、永吉は聖人と向き合いたいと思っていたのですね。
そのために、わざわざ神戸までやってきたと知り、永吉の聖人を思う気持ちに胸を打たれました。
太陽の塔を目の前に、弁当を食べる永吉と聖人。
おむすびを頬張る聖人の姿を優しいまなざしでみつめる永吉を、涙なしでは見れませんでした。
千佳が食べられるもの
話は前後しますが、重症妊娠悪阻を患う妊婦の千佳。
結に、絶縁状態の母が作った味噌汁なら口に出来そうと伝えます。
千佳の記憶では、その味噌汁には麩やゆり根・小松菜が入っていたとのこと。
結は、職場の仲間たちにその味噌汁の正体について相談します。
すると石田達は、京都では味噌汁にゆり根が使われることを思い出します。
そこで、京都の西京味噌を使った味噌汁が千佳の母が作った味噌汁の正体ではと予想。
柿沼に患者のためと頼み込み、西京味噌を使った味噌汁を作ってもらうのでした。
感想と考察
ずっと、家族で太陽の塔を見ることにこだわってきた永吉。
無理やりサロンヨネダを臨時休業にしようとするほどの思いの強さ。
何故、佳代と2人で見に行かないのか、ずっと疑問でした。
しかし、今回の放送でその真相が明らかに。
永吉は、聖人と共に、太陽の塔を見たかったのです。
幼少期から全国をトラック運送で駆け回り、子供と過ごす時間が少なかった永吉。
中でも、連日長距離運転を繰り返し、大阪万博の開催を支えてきたことは永吉の中でも心に残るものだったのでしょう。
その思いを、数十年の時を経て息子と共有したいと願ったのだと思います。
普段は、息をするようにホラを吹いては聖人を呆れさせている永吉。
しかし、おむすびを食べながら太陽の塔を見る聖人を見つめる永吉の優しい眼差しは、子供を思う親の心そのものに見えました。
妊婦に西京味噌?
また今回の放送で、どうしても気になってしまったのが、千佳の食べたいといった味噌汁について。
重症妊娠悪阻で入院している千佳。
おそらく、病院食は何も口に出来ない状態が続いており、点滴で脱水症状を阻止しているのではないでしょうか。
そんな極限状態の千佳が食べれるかもと思ったのが、西京味噌を使った味噌汁。
程度はどうであれ、悪阻を経験したことがある人ならば、驚いたのではないでしょうか。
悪阻と言えば、水分の多い野菜やフルーツ、ゼリー状の栄養補助食品、のど越しのいい豆腐やそうめんを口に出来る方が多いイメージ。
また、炭酸水やトマトなど、さっぱりとしたものも口にしやすいと言いますね。
そんな中、甘ったるいドロドロとした西京味噌の味噌汁。
西京味噌は白味噌とも言われ、味噌と牛乳を合わせたような甘味が特徴です。
さらには、ねっとりといた触感のゆり根まで入っているのとのこと。
食べたら余計に気持ち悪くなるんじゃ…と思ってしましました。

悪阻は人それぞれ
とは言えど、何が食べれるのか人によってまったく分からないのが悪阻です。
先ほど、さっぱりとしたものが口にしやすいと言いまいたが、マクドナルドのポテトなら何故か食べられる人が多いのも有名な話ですね。

自分の胃の不快感をやわらぐ食べ物は何なのか、口にしてみないと正解はわかりません。
時に命の危機にまで陥ることのある重症妊娠悪阻。
とにかく、思いつくものはなんでも口にしてみることが大切ですね。
次回、千佳が西京味噌の味噌汁を口に出来るのかどうか、とても気になります。
(ドラマなので、きっと飲めそうですが…笑)
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