NHK朝の連続テレビ小説「あんぱん」の第13週「サラバ 涙」あらすじ
放送日と各回の詳細
第61話:6月23日(月)
第62話:6月24日(火)
第63話:6月25日(水)
第64話:6月26日(木)
第65話:6月27日(金)
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第13週のあらすじ
愛国の鑑、のぶ・・・
昭和二十一年一月、終戦から五か月が経ち、日本は連合国軍総司令部(GHQ)の指導の下、軍国主義から民主主義への転換が進められていました。
子どもたちは、教師の指示で教科書の軍国的記述を墨で塗りつぶし、過去の教育を否定する日々を過ごしていました。
朝田家でも食糧難が続き、羽多子は野菜だけの汁を食卓に並べ、肩身の狭い思いを口にします。
メイコは不満を漏らし、蘭子は「戦争が終わっただけでも嬉しい」と淡々と答えました。
その中で、釜次が「のぶは愛国の鑑やき、大変やろう」と呟き、家族は次郎の病状やのぶの心境に気を寄せます。
のぶは教師として、戦時中に子どもたちへ軍国教育を施してきたことに深い罪悪感を抱いていました。
次郎の入院する病室では、好物の煮物を差し入れ、微笑む彼の姿に安堵しつつも、心の奥には重い後悔が渦巻いていました。
次郎に教職を辞めたことを打ち明け、教育者としての資格を失ったと吐露します。
次郎はその告白を静かに受け止め、二人は共に過去と向き合います。
次郎の死
次郎の容態は日々悪化していきました。
のぶは電報で急変を知らされ、義母・節子と共に病院に駆けつけます。
喀血に苦しむ次郎の手を握り、必死に声をかけるのぶ。
しかし、次郎は意識が遠のき、最期に「のぶさん、母さん」と弱々しく呟いた後、静かに息を引き取りました。
泣き崩れる節子の隣で、のぶは呆然と立ち尽くします。
葬儀後、のぶは釜次たちの前で深く頭を下げ、感謝の意を伝えます。
釜次は「そんな他人行儀な挨拶はせんでえい」と言い、彼女のこれからを心配します。
のぶは「何でもするつもり」と気丈に答えますが、その表情には深い悲しみが滲んでいました。
帰宅後、蘭子に「とにかく食べて眠るしかない」と抱きしめられ、のぶは次郎を失った悲しみを堪えきれず、涙を流しました。
嵩の帰還
数日後、柳井家に嵩が帰還します。玄関先に立つ姿に、千代子としんは驚き、涙を浮かべました。
嵩は千尋の死を知らされ、驚きこそしませんでしたが、胸の奥に深い痛みが広がりました。
縁側に座り、かつて父・清と千尋と笑い合った日々を思い出しながら、戦地での出来事を語ります。
清から託された手帳を千代子に見せ、夢に現れた父に励まされたことを話しました。
嵩はその後、空き地のシーソーを訪れ、千尋の記憶に想いを馳せます。
ふと立ち寄った朝田家の前では、釜次から「のぶちゃんも大変なんじゃ」と聞かされ、のぶが次郎を亡くし、教師も辞めたことを知ります。
嵩の心には、何もできない無力感と、何か支えになりたい思いが芽生えていました。
4年ぶりの再会
高知の焼け野原を歩くのぶは、写真を撮った場所で立ち止まり、復興に向け働く人々を見つめていました。
ふと、通りの向こうに嵩の姿を見つけ、驚きの声をあげます。二人は四年ぶりの再会を果たし、言葉を交わしました。
のぶは、自分の過ちや後悔を吐露し、「生きていていいのだろうか」と涙します。
嵩は「死んでいい命など一つもない」と力強く告げ、二人は再び心を通わせました。
健太郎も柳井家を訪れ、嵩と再会します。戦災で家を失い、親を励ますために再起を決意した健太郎の明るさに、嵩も笑顔を見せます。
皆が少しずつ、新しい一歩を踏み出し始めていました。
のぶ、新聞記者になる
のぶは次郎が遺した速記のノートに導かれ、速記を学び始めます。
節子から渡された速記の本を頼りに、寝る間も惜しんで勉強に励みました。
闇市での速記練習中、新聞記者・東海林に声をかけられ、「高知新報」の入社試験を受けるよう誘われます。
試験では過去の軍国少女としての経歴を問われますが、のぶは自らの過ちを認め、「これからは自分の目で見極め、確かなものを探したい」と語りました。
最初は不合格を告げられますが、東海林の後押しにより、のぶは新聞社に採用されます。
新聞社の廊下を出ると、のぶは風を切るように走り出し、「これからを生きる」と心に誓いました。
朝田家では皆が彼女の就職を喜び、久しぶりに家族に笑顔が戻ります。
新たな時代に向け、のぶは速記者として第一歩を踏み出したのでした。
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