のぶ(今田美桜)と次郎(中島歩)が朝田家を訪れる。その帰り、のぶは次郎に戦争が終わったらしたいことを話す。つかの間の楽しい時間を過ごし、やってきた次郎の出発の日。次郎に何か話していないことがあるのではと尋ねるのぶ。次郎はようやく胸の内を明かし、カメラをのぶに託して旅立っていく引用:guideテレビ王国
あらすじ&予想
次郎の旅立ちと、のぶの心の揺れ
帰りの汽車の中、窓の外の夕暮れが柔らかな薄墨色に染まっていきます。
そんな景色に見とれながら、のぶは心に浮かんだ夢をそっと口にしました。
「次郎さん、戦争が終わったらしたいこと、うち思いついた」
「こんなこと次郎さんにしか言えんけんど、生徒らあに楽しい授業をしたい。立派な兵隊になれと言うがやのうて。それから……私も次郎さんと一緒に船に乗って、色んな国に行ってみたい」
次郎はのぶに向けてカメラを構え、ふとした瞬間を残そうとします。
思わずのぶはふくれ面をして笑い、二人の間に温かな空気が流れました📸。
しかし、穏やかな時間も束の間、次郎が視線を夜空に向けて静かに語り始めます。
「予定より早う船を降りて帰ってこられたがは、船を軍用の輸送船に改修しゆうきながよ」
「次の航海からは、これまでのような貿易や旅行でなく、兵隊や軍需物資を運ぶために行くがや」
のぶの心から表情が消え、言葉を失いました。夢と現実の間で揺れるのぶの想いが胸に響きますね💧。
旅立ちの日、次郎が残したもの
玄関先、次郎が出発の支度を整えている姿を、のぶは複雑な思いで見つめます。
無理に元気な声を出して、次郎に声をかけました。
「あっ! 次郎さん、大切な相棒を忘れてますよ」
のぶから手渡されたカメラを、次郎はそっとのぶに返しました。
「これは置いていく。君が使ってくれ。もし、僕の身に何かあったら、代わりに君が夢をかなえてほしいがや」
「次郎さん、どういてそんなこと・・・・・・」
「これからの航海は、予定どおり帰ってこられるかどうか分からん……」
次郎の言葉は、どこか淡々としているのに、痛いほどの重さを含んでいます。
「この戦争に勝てるとは思えんがや」
のぶは耐えきれず、声を荒げました。
「そんなこと言わんとってください! そんなこと思うてはいけません!」
「大丈夫やき、日本は勝ちます。生徒のお兄さんも、立派に凱旋されますよ」
誰にも不安を見せられず、教師として、妻として、のぶは必死に強がります。
ですが、のぶの本心は次郎の無事だけを願っていましたね🍀。
※この記事はあくまで予想なので、実際の放送内容と相違がある場合があることをご了承ください。
《第47話|第49話》
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感想&考察
今日の放送も、追加シーンからはじまりました。
御免与駅前で、のぶを撮影する次郎。
ここでも、「カメラ」を中心とする夫婦の姿が描かれました。
朝田家とのぶ夫婦
のぶがカメラで撮影したいもの。
それは、朝田家の家族の姿でした。
撮影されると聞いて不自然な動きとなる羽多子。
魂が抜けると大騒ぎする釜次。
それを笑っていると思いきや、自分も実は怖い、くら。
そんな2人を見て笑っている蘭子とのぶ。
豪ちゃんやヤムさんを思い出す、のぶや蘭子。
「豪ちゃんはいつもここにおるき」
そう胸を指す蘭子の強い姿。
また、嵩を通じて父・結太郎の思い出に浸る家族。
厳しい情勢の中、ひと時の温かい家族の姿が描かれているのがなんとも微笑ましかったです。
(のぶが嵩のことを呼び捨てしそうになる所、見逃しませんでしたよね。笑)
邪推ですが、きっとこの日のシーンやのぶが撮影した写真は、今後の放送で回想シーン?などに使われるのかなぁと考えてしまいます。
追加シーン
さて、今日も追加シーンが沢山ありました。
初めの御免与駅前で写真撮影するのぶ夫婦に加え、お次は、その様子を噂として聞いた婦人会の方々が押し掛けるシーン。
こちらも予定にはなかったのですが、カメラを持つのぶ達の姿が時代から浮かないようにの配慮でしょうか。
それとも、乾パン騒動で視聴者からの印象が悪くなっていそうな民江達を再度登場させ、今回はクスリと笑える様子をあえて見せてくれたのでしょうか。
次郎さんの「このカメラは同盟国であるドイツ製です」といったフォローも流石でしたね。
昨日・今日の2日間で、次郎さんの温かさやカメラの存在がとても丁寧に伝わってきました。
時代をかけぬける展開の朝ドラ。
たった数日しか登場していない次郎さんですが、すっかり見ていて虜になってしまいました。
次郎の告白
突然帰って来た次郎さんの本当の理由が分かりました。
一部では「赤紙が来た?」とも予想されていましたが、そうではなかったですね。
(赤紙が届くなら、のぶが家で受け取っているでしょうしね)
軍隊に入るわけではなくとも、軍用船として乗務する。
それは、戦地に向かうと同様に命の危険が伴う仕事となるのでしょう。
次郎に写真を撮ってと言われ、「無事に戻られたときに撮ります」と断るのぶ。
この言葉、つまりは「生きて戻ってきて欲しい」という願いの現れですよね。
でものぶは続けて、「ご国のために、立派な御奉公を」と見送ります。
決して口には出せない「生きて欲しい」という言葉。
のぶはぐっと気持ちを堪え、愛国の鑑として夫を見送ることを選んだのですね。
話は戻りますが、日本は戦争に勝てないと話す次郎にたいし、日本の勝利を強く思うよう説くのぶ。
その姿を「君の生徒らあの気持ちが少しわかった。教室では、いつもそんなふうに勇ましく教えゆうがやろうな」と言い、次郎は優しく抱きしめました。
このセリフ、おちょけたり正面から真顔で言われると、のぶの教師の姿を否定されているとも捉えかねません。
きっとのぶも、心のどこかで迷いが全くないわけではないはず。
それでも次郎は、抱きしめながらそう伝えることで、のぶを否定することなく、教師として生きるために、必死で愛国精神を説いている姿を受容してくれたのですね。
嵩に届いたもの
本日のラストシーンで嵩に届いたもの。
赤紙?と思いきや、どうも書式的には電報のようですね。
今週の予告でも嵩のあのシーンが写っていたので、もうお分かりになる方もいるかもしれません。
明日、嵩はどのような様子を見せるのでしょうか・・・
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