乾パン作りを断ったことで、朝田パンは陸軍に逆らったという噂が広がってしまう。釜次(吉田鋼太郎)は草吉(阿部サダヲ)に乾パンを焼いてほしいと頭を下げる。翌日、朝田家になぜか乾パンの材料が運ばれてくる。やって来た憲兵に、すぐに乾パンを作るよう命じられ、戸惑う釜次たち。そこに草吉が現れ…。
引用:guideテレビ王国
あらすじ&予想
あんぱん、売れ残る……
「今日だけやのうて、このところずっとながです」
千尋との会話で見える、現実の重み。
メイコの「泣きそうな顔」がすべてを物語ってましたね。
パンの甘い匂いのはずが、今日はしょっぱくて苦い……
羽多子への仕打ち
朝田パンが乾パンの製造を断った話は、街中に広まっていました。
婦人会の寄合場では、羽多子へのあからさまな“仲間外れ”が。
しかし、そこに民江が声をかけます。
「朝田さんはあっちを手伝うてください」
「大丈夫。うちに任せちゃいて。悪いようにはせんに」
この民江の“笑顔の圧”が不穏すぎて、見てるこっちも胃が痛くなりますよね……。
一体、何を企んんでいるのでしょう。
屋村の沈黙と、釜次の懇願
その夜、パン作業場で釜次が屋村の胸ぐらを掴んで叫びました。
「どういて乾パンを焼かんがな!」
「頼む。うちんくの家族のために、乾パンを焼いてくれ」
釜次は、お金のためでも名誉のためでもない。
羽多子や孫たちがこの狭い町で居づらくなることが不憫だと訴えます。
あの頑固な釜次が土下座寸前……!
でも、屋村もまた頑なで、何かを抱えているようでした。
語られたのは過去の傷、そして静かな共感。
ふたりが夜明けまで語り合ったことに、長い年月の“縁”を感じます。
そして、乾パンが焼き上がる
翌朝、まさかの憲兵登場!
「乾パンはここに記されたとおりに製造し、記された期日までに連隊に納めてください」
ひええ〜、急展開。
もう断る隙もないほど、がっちり“御用達”の体制に…。
しかし、前夜にヤムおじさんと話した釜次は思うところがあり、自ら製造を断ろうとします。
ところがそこで、ヤムおじさんが手を伸ばして書類を取ると、
「すぐに取りかかります」
「昔のまんまだな・・・・・・」
何と製造を引き受けたのです。
焼かないって言ってたのに、全部引き受けたヤムおじさん……。
しかものぶに対しては、
「俺は、他のパンを焼かなきゃならないから、乾パンまで手が回らねぇ。おまえらにも教えるから、ちゃんと覚えろよ」
さりげない思いやりに、もう拍手しかないです👏✨🍞
突然の別れ
乾パン納品が無事終わり、民江からは皮肉たっぷりの拍手。
「ね? すべて、うもういきましたね」
そして、夜明け前――。
のぶが見たのは、リュックを背負って商店街を去っていく屋村の姿。
「ヤムおんちゃん?」
「行かせちゃれ」
「……………もう、これ以上、あいつを苦しめたらいかんがじゃ」
言葉の裏にあったのは、屋村の“長年の苦しみ”だったのでしょうか。
あんぱんと共に生きてきた日々を背負って、そっと町を去る姿。
釜次は一体、ヤムおじさんから何を聞いたのでしょうか……。
最後まで“不器用な優しさ”を貫いた屋村に、心を持っていかれた回でした。
「絶望の隣は希望」って嵩が言ってたけど――
屋村にとっては「希望の隣に絶望」があったのかもしれません🕊️🍞🛫🌅💧📦
でも、彼が残してくれた乾パンには、きっと思いが詰まっているはず。
その味を、朝田家はどう受け継いでいくのか。
次週に希望を込めて、見守りたいです。
※この記事はあくまで予想なので、実際の放送内容と相違がある場合があることをご了承ください。
感想&考察
乾パンづくりを断ったことで、街中に朝田パンは陸軍に逆らったとの噂が…。
婦人会でのけ者にされる羽多子。
この時代、軍に逆らうということは、それだけ異端となってしまうのですね。
釜次の願い
なんで乾パンを焼かないのかと、釜次に胸ぐらをつかまれるヤムさん。
シリアスな雰囲気なのに、「痛いよ~」と明るい雰囲気づくりをするヤムさん、さすがでしたね。
釜次も、ヤムさんを突っぱねたいわけではない。
10年一緒に暮らし、離れがたい情が生まれているのですよね。
それでも、羽多子や孫たちが辛い思いをしているのを見ていられない。
名誉が欲しいわけではなく、家族を守るために一家の主が土下座までする姿、よほどの決意をもってお願いをしたのでしょうね。
ヤムさんの過去
次の日、民江の手引きにより、憲兵とともに運ばれてきた乾パンの材料。
ところが、昨日土下座までした乾パンづくりを依頼した釜次が、まさかの憲兵に断りを入れます。
また一方、ヤムさんは昨日までとは打って変わって、乾パンを作ると。
羽多子に手伝わせたり、皆にも乾パン作りを覚えるように言ったり。
そして数日後の朝早く、ヤムさんは朝田家を後にするのでした。
ヤムさんは一体、どんな過去を釜次に語ったのか。それは、6/2(月)の放送で明らかになります。
実は、乾パンを作る予定だった?
釜次の必死の頼み込みで乾パンを作ることにしたヤムさん。
でも実は、元々乾パンを作るつもりだったのではないでしょうか。
と言うのも、朝田家の人々が乾パン製造を断わったことにより苦労する姿をヤムさんは何度も目撃していました。
そして、釜次と深夜語り合う直前、何かメモのようなものを書いていましたね。
実はあれ、乾パンの作り方を書いたメモだったのです。
憲兵から受け取った乾パンの作り方の紙を見た時にヤムさんは「昔のまんまだな…」とつぶやきました。
そう、ヤムさんは過去にも憲兵の依頼によって乾パンを作ったことがあったのですね。
あの日の夜、過去に乾パンの作ったときの手順を思い出し、紙に書いていたのでしょう。
そして、釜次が来た時とっさに隠した。
乾パンを作るなら、実際に作って教えればよかったのに、こっそりと手順のメモだけを伝えようとしたヤムさん。
つまり、初めから朝田家の人々を救うべく乾パン作りを指南しようとしていたものの、自分では作りたくない。だからこそメモとして残し、自分は朝田家を去る覚悟だったのかもしれません。
結果として、先に憲兵が来てしまったため、乾パン作りをしてくれたヤムさん。
あれは、最後のヤムさんの優しさだったのですね。
物語でいつもみんなを助けてくれたヤムさん。
突然の旅立ちに、しばらく喪失感から抜け出せなそうです。
のぶは実家から通勤?
ちなみに、早朝出ていくヤムさんを見つけたのぶ。
のぶは結婚し、高知の家から御免与尋常小学校に汽車で通っていました。
当時、高知駅から御免(現在の後免駅)までの距離は約11.3kmで、列車でおよそ 20分前後 だったと考えられます。
しかし、夫の次郎はしばらく家を不在にしているため、職場近くの実家に泊まることが多かったのでしょうね。
ちなみに、高知の家はのぶと次郎の二人暮らしで、次郎さんの両親は別で暮らしているようなので、義両親の食事の心配などもする必要もないようです。
次郎さんが結婚後も教師の仕事を続けてよい、と言ったのは、仕事柄自分は不在の事が多く、のぶが家に一人っきりになってしまうことも考慮してくれたのかもしれませんね。
さて、来週のテーマは「生きろ」。
いよいよ、戦争が本格化していきます。
翌日の朝ドラ『あんぱん』第46話・第10週のネタバレあらすじはこちらからご覧ください!


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