4月24日放送の朝の連続テレビ小説「あんぱん」第20話・第4週「なんのために生きるのか」について、あらすじと感想を見てみましょう。
受験したのぶ(今田美桜)と嵩(北村匠海)の明暗が分かれる。静まり返った柳井家で、寛(竹野内豊)たちに頭を下げる嵩。そこに、のぶと草吉(阿部サダヲ)があんぱんを届けに来る。朝田家はうれしいときもしんどいときもあんぱんを食べると話すのぶに、登美子(松嶋菜々子)が…。翌朝、御免与町を去ろうとする登美子を追いかける嵩。そして、草吉に自分は何のために生まれて来たのかと尋ねた嵩は、その夜、家に帰らず…。
引用:guideテレビ王国
あらすじ&予想
合格発表――明暗を分けたふたり
ついに迎えた合格発表の日。
嵩(北村匠海)と、のぶ(今田美桜)の受験の結果が明らかになります。
結果は…のぶは合格、嵩は不合格。
まさかの展開に、驚きと戸惑いが広がります。
のぶは、素直に喜ぶことができたでしょうか?
嵩は、自分でもうすうす気づいていた結果だったのかもしれません。
けれど、それでも心は静かに傷ついているように見えます。
沈む柳井家
柳井家は、まるで時間が止まったかのように静まり返ります。
寛(竹野内豊)や千代子(戸田菜穂)、千尋(中沢元紀)も言葉を選びながら、そっと嵩を見守る中、嵩は深く頭を下げます。
「すみませんでした」
その一言の中に、悔しさ、情けなさ、申し訳なさ……全部が詰まっているのでしょう。
試験に落ちたことだけではなく、期待してくれた家族への想いが、嵩をそうさせたのかもしれませんね。
のぶが届けたのは、あんぱんと心
そんなとき、のぶと草吉(阿部サダヲ)が、あんぱんを手に柳井家を訪ねてきます。
「しんどいときも、うれしいときも、朝田家ではあんぱんを食べるがよ」
そう笑って話すのぶの姿に、空気がふっとやわらぎます🍞✨
あんぱんはただの食べ物じゃなくて、「心のまんなか」にあるもの。
のぶの言葉には、合格したからこその優しさではなく、昔から変わらない温もりがありました。
そのとき、登美子(松嶋菜々子)が何を思ったのか、気になりますね。
去ろうとする登美子、追う嵩
翌朝。
登美子が、また御免与町を去ろうとしていました。
どこか吹っ切れたような表情にも見えるその姿に、嵩は慌てて追いかけます。
母に対して、まだ気持ちを伝えきれていない。
「残ってほしい」と言えなかった自分を責めていたのかもしれません。
けれど登美子は、静かに言います。
「一年なんて、待てないわ。ただでさえ、あの家で肩身が狭かったのに……」
その言葉を聞いた嵩の胸には、また一つ痛みが残されたことでしょう。
どうして母は、いつもここにいられないのか――
嵩は、その答えをどこにもぶつけられないまま、背中を見送るしかありません。
「何のために生まれてきたがやろうか」
登美子が去ったあとの夕方。
嵩は、草吉のもとを訪れます。
そして、静かに口を開きます。
「草吉さん……俺、何のために生まれてきたがやろうか」
胸をえぐるようなこの言葉。
進学も叶わず、母もまた去っていく。
自分に価値はあるのか――そんな問いが嵩の中で渦を巻いています。
草吉がどう答えたのかは、まだ分かりません。
でもこの問いこそが、嵩が本当の意味で自分自身と向き合い始めた証ではないでしょうか。
そして、嵩は家に帰らず…
夜になっても、嵩は帰ってきませんでした。
のぶ、草吉、千尋、寛――町の人たちが一晩中探し回ります。
そして、夜明け近く。
草吉がふとつぶやきます。
「あそこかもしれない」
嵩は、あの線路の枕木の上で眠っていたのです。
「嵩のドアホ!!」
のぶが泣きながら叫んだその声には、怒りと、心配と、愛情と……すべてが詰まっていました😢
「無事でよかった……………。うちは…………うちは……………死ぬばあ心配したがやき」
このひと言が、のぶの嵩への気持ちをすべて表しています。
何があっても、あんたのことを信じちゅう。
第20話は、試練と喪失、そして再出発の予兆が描かれる、濃密な1日になりそうです。
のぶは一歩を踏み出しました。
嵩は、足元を失いました。
けれど、それでも朝は来る。
寛の言葉がよみがえります。
「絶望の隣はねや、希望じゃ」
この言葉の意味を、嵩がこれからどう実感していくのか――
その続きは、第5週「人生は喜ばせごっこ」へ。
来週も見逃せません🌄✨
※この記事はあくまで予想なので、実際の放送内容と相違がある場合があることをご了承ください。
感想&考察
家族から合格を祝われるのぶ。
俺は初めから受かると思ってた~なんて、釜次も喜びが溢れているのが微笑ましい。
でも、合格したのぶが、不合格してまだ受け入れられていない嵩一家を訪問…
「元気出して」
ってあんぱん差し出すも・・・
いや、今はあかんよぉぉ!!!
演出上、のぶとヤムおじさんを嵩達に引き合わせたかったのかな。
それでも、少し無神経すぎます。
これも、のぶ達の合格ハイだったのでしょうか。。
登美子ののぶへの八つ当たりも、今日ばかりは少し多めに見たい気も。
***
ただ、それをきっかけに千尋が言います。
「兄貴、もうこのひとの言いなりにながはやめちょけや」
そうだよね、嵩は母のために受験を頑張った。
けれど、その母は不合格を受け入れてくれない。
柳井家を出る登美子。
一年浪人するという嵩に登美子が
「1年なんて・・・まてないわ」
おいこらーーーーー!
嵩は、8年も登美子を待っていたんだよ?
それに比べて、1年が待てないなんて。
そして、合格しないから家を出ていくってことは…
千尋の言う通り、登美子は自分の居場所を作るために嵩に受験させていたということ?
「好きにしなさい。言いなりになるなって言われたでしょ」
という突き放した言い方は、最後に嵩を思って投げかけた言葉と思いたかった。
でも続けて、
「2人ともお腹を痛めて生んだ子なのにね」
という登美子。
最後の最後まで、母の呪縛を嵩にかけ続け、また嵩を一人にしてしまうのでした。
***
行方不明になった嵩。
線路で寝るなんて、自殺か?と思いきや、嵩はそれすら考えられないほどの放心状態だったのでしょう。
「僕は、母さん一人も笑顔に出来なかった」という嵩。
「なにがきみの幸せ」
に対する今の嵩の答えは
「母を笑顔にさせること」だったのですね。
***
自分の幸せを叶えることができず絶望の淵に立つ嵩。
嵩の絶望を否定も肯定もしない寛。
ただ、絶望の隣には希望があることを優しく教えてくれました。
なんと心の広く温かいのでしょう。
2度も母に捨てられた嵩。
嵩がこれからどう立ち直っていくのか、寛の存在がこれからも大きくなりそうですね。
本日もお読みいただき、ありがとうございました!
明日の朝ドラ『あんぱん』第21話・第5週「人生は喜ばせごっこ」のあらすじ・感想はこちらからご覧ください!
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