【ネタバレ】あんぱん第12週60話|高知大空襲 6/20(金)あらすじと感想

次郎(中島歩)からの便りに顔を輝かせるのぶ(今田美桜)だったが、それは海軍病院からだった。のぶが不安な気持ちで病室に入ると、笑顔でベッドに座る次郎の姿が。次郎は質問するばかりで、自分のことは話そうとしなかった。戦況は一層厳しくなり、昭和20年7月4日、高知の町に空襲警報が鳴り響く。行き交う人々の中に飛び出したのぶは、遠くから子どもの泣き声が聞こえると、皆が逃げていく方向とは逆方向へと走り出し…。

引用:guideテレビ王国

目次

あらすじ&予想

半年ぶりの便り、そして再会

のぶのもとに届いたのは、次郎からの葉書でした。

海軍病院から送られたそれには「検閲済」の印。

いてもたってもいられず、のぶは呉へと向かいます。

花束を手に病室へ入ると、次郎は笑顔で手を振りました。

「ごめん。驚かせて……実は大したことないがや」

冗談めかして語る次郎に、のぶはほっとしつつも胸が締めつけられるような思いを抱きます。

「こじゃんち心配したがですきね」

次郎はのぶの話に耳を傾けながら、自分のことは語りませんでした。二人の間には、言葉にしなくても通じる静かな理解がありました。

のぶはほっとした様子でしたが、次郎さんのことです、本当は結構、容態が悪いのではないでしょうか。

それにしても、無事に帰国してくれた次郎さん。

のぶにとっては何より、任務から戻って来てくれたことへの安堵の気持ちが強かったのかもしれません。

焼夷弾の中を走る

七月四日、深夜二時。高知市内に空襲警報が響き渡り、のぶはカメラを鞄に詰めて外へ飛び出します。

最低限の荷物で逃げなければいけない。

そんな時でも、のぶは次郎から預かったカメラを大事に肌身離さず持ち出します。

「逃げえ!」

爆撃機の姿が空に見え、人々が逃げ惑う中、のぶの耳に子どもの泣き声が届きました。

反射的に、のぶは群衆の流れに逆らって駆け出します。

焼夷弾が降り注ぐ中、のぶはパニックになる少年を見つけ、声を張り上げました。

「たっすいがはいかん! ハチキンがついちゅうき大丈夫や。行くで!」

この言葉に、のぶの決意と優しさ、そして覚悟が詰まっています……🔥。

少年の手を引いて走るのぶの姿は、凛々しくも切なく、胸を打ちます。

愛国の鑑として戦争を応援し続けてきたのぶ。

それとは裏腹に、大切な人に生きて帰って来て欲しいと願ってしまう本心。

揺れ動くのぶの心ですが、それでも彼女のゆるぎないハチキン魂は変わっていませんでした。

この少年を助けたこと、それはのぶにとっても自分の気持ちを救ってくれたのではないでしょうか。

焼け跡に立つ・・・

高知市内の惨状を知った羽多子たちも現地に駆けつけます。

久ぶりに羽多子や蘭子・メイコの登場です。

懐かしい御免与での朝田家人々。

それが、こんなにも辛く悲しい焼野原で再度目にすることになるなんて。

3人は、あまりの光景に、言葉を失いながらも、のぶを探して叫び続けました。

「お姉ちゃん!おるがやったら出てきてや!」

瓦礫の中から現れたのは、少年の手を引いたのぶでした。

「どういて……お母ちゃんらあ、なんでここにおるが?」

その言葉に、家族は涙で答えました。

のぶが守った少年の名は「なおきくん」。

彼の家族も無事に見つかり、再会の喜びに包まれた瞬間、のぶはカメラを取り出します。

次郎から託されたそのカメラ。

ようやく彼女はそのシャッターを切る決意をします。

焦土の中で、誰かの大切な「いま」を残すために――📷

玉音放送の日、終戦を迎えて

空襲からひと月。

のぶは焼け残った家で、ラジオから流れる玉音放送に耳を傾けていました。

日本中が静寂に包まれる中、福建省の駐屯地でも、嵩たち兵士が整列し、同じ放送を聴いていました。

すすり泣きが漏れる中、嵩は目を閉じます。

脳裏に浮かんだのは、岩男とリンの笑顔でした――戦争によって引き裂かれた二人の笑顔が、心に深く刻まれています。


ようやく迎えた「終戦」の日。

けれど、それがすぐに「平和」を意味するわけではありません。

のぶも嵩も、それぞれの場所で、喪失と希望のはざまに立ち尽くしていました。

2週にわたり、辛い悲しい戦争のシーンが描かれましたね。

あらすじを見るだけより、実際にドラマで映像として空襲シーンを見るのには、少し勇気がいりそうです。

しかし、朝ドラで幾度も描かれてきた戦争。

それを経験した小松暢さんや、やなせたかしさん、その他大勢の人々が経験した想いに少しでも寄り添いたいですね。

できっと、あの日あの時シャッターを切ったのぶのように、「忘れないこと」「伝えること」が、彼らの戦後の一歩になるのでしょう📖🌿💭

※この記事はあくまで予想なので、実際の放送内容と相違がある場合があることをご了承ください。

《第59話第61話》
朝ドラ「あんぱん」あらすじ一覧はこちら

感想&考察

次郎からの便りは、海軍病院からのもの。

「元気そうやないですか」

と、次郎の前では笑顔で話すのぶ。

しかし、本心では次郎の病をとても心配していましたね。

朝田家の皆も肺の病気と聞きとても驚いていました。

それもそのはず、昭和20年頃の自然死因は、圧倒時に結核が多かったと推測されています。

次郎の患っている肺浸潤とは、肺結核の初期の症状

そして、結核の他にも肺炎や肺疾患で亡くなる方が、今より圧倒的に多くいたのです。

命をも落としかねない病気に、不安のよぎる家族。

それでも、蘭子は「肺浸潤は治る病気や」と気丈に励ましてくれていましたね。

今でも忘れられない豪ちゃんへの想い。

決して腫れ物に触れるように扱うわけでもなく、常に蘭子の心には豪ちゃんがいることを、家族みんなで受け止めている様子が心温かくなります。

話さない次郎

病室での次郎は、笑顔こそ見せてくれたものの、のぶの言う通り、自分の話はほとんどしませんでした。

軍艦での壮絶な体験を経て、そして日本は敗戦すると確信している中、次郎は前を向くことを望んでいたのかもしれません。

余談ですが、病室のベットで横になることもなく、大きな身体を折り曲げて座っている次郎さん。

病人なのに、なんだか様になった座り方に哀愁を感じてしまいました。

高知大空襲で見せたのぶの判断

突然襲ってきた、高知大空襲。

人々が逃げ惑う中、のぶは子供の「助けて」という鳴き声に、来た道を引き返します。

恐怖で動けなくなっている子供に、「たっすいがはいかん!ハチキンがついちゅうき大丈夫!」と喝をいれたのぶ。

戦争に翻弄され、家族からも昔とは変わったと言われるようになた、のぶの性格。

幼き日、弁当を奪われている嵩を助けたハチキンおのぶ。

のぶのなかの「ハチキン」精神は、今も変わらず生き続けていたのでした。

取り乱す羽多子

これまで、どんな苦境でも逞しく家族を支えてきた羽多子。

そんな羽多子が、ここまで取りしたことがあったでしょうか。

高知大空襲が起きたのは夜中の2~3時頃。

つまり、早朝に空襲の知らせを聞いてすぐ、家を出ようとしたのでしょうね。

まだ汽車も動ていないと釜次に止められていましたが、空襲に襲われていたら汽車もすぐに動くかわかりません。

現在の御免駅から高知駅までは、約10キロ強。

徒歩では2時間半くらい要します。

娘が空襲にあったという事実を知ったならば、2時間半くらい歩くことを選ぶ羽多子の気持ちは十分に理解できます。

主人公なのでもちろん空襲で亡くなることはないと分かっているものの、焼野原となった町で、のぶを必死に捜す羽多子や蘭子、メイコの気持ちを想像すると、胸が張り裂けそうになりました。

無事にのぶに会えて、本当によかったです。

《第59話第61話》
朝ドラ「あんぱん」あらすじ一覧はこちら

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この記事を書いた人

関西在住の30代主婦。
朝ドラが好きで、予習や毎日の感想を記録しています。
趣味はテレビとダンス。

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