4月18日放送の朝の連続テレビ小説「あんぱん」第15話・第3週「なんのために生まれて」について、あらすじと感想を見てみましょう。
8年間音沙汰のなかった登美子(松嶋菜々子)が突然帰ってくる。登美子に対してわだかまりが残ってはいるものの、自分の漫画を褒められてうれしくなる嵩(北村匠海)。その一方で、兄貴のようには喜べないとシーソーに座って本を読む千尋(中沢元紀)を、通りがかりののぶ(今田美桜)が見つける。商店街で談笑する嵩たち親子の前に思いつめた表情でやってきたのぶは、涙ながらに登美子にある思いを伝える。そんなのぶに嵩は…
引用:guideテレビ王国
あらすじ&予想
昭和10年の春、8年ぶりに登美子が柳井家へ戻ってきます。突然の母の帰還に戸惑う家族たち。嵩は嬉しそうに笑いますが、のぶは黙っていられません――。揺れる感情がぶつかる中で、千尋が語った“ある決意”とは?それぞれの心が動き出す、波乱の回です。
突然の帰還、登美子
ある日、柳井家に登美子が8年ぶりに帰ってきます。
再婚相手と離縁しての帰郷。
かつて家を出たまま音信不通だった母の突然の登場に、家の空気は一変します。
「ただいま……言うたらいかんが?」
その言葉の重みをどう受け取っていいのか、千代子も千尋も答えを出せず、居間には気まずい沈黙が流れます。
嵩の“嬉しさ”と千尋の“戸惑い”
そんななか、嵩はというと……嬉しそうに笑うのです。
「母さん、俺の漫画、読んでくれたが?」と声を弾ませる姿に、どこかホッとしたような、でも痛々しいような気持ちにさせられます。
母に褒められる。
それだけで、彼の心は動く。
子どもにとっての“母の言葉”の影響の大きさを、改めて感じさせられます。
しかし、その感情は家族みんなが共有しているものではありません。
千尋はシーソーに座って本を読み、のぶが声をかけても、返事はそっけないもの。
彼の心の中にはまだ、拭いきれない傷や迷いがあるのでしょう。
のぶの怒り
そして物語は、一気に緊張感を帯びます。
のぶが、嵩と登美子の前に立ち、涙ながらに声を上げます。
「嵩を置いて出ていった……あんたは許せんき!」
思いが爆発したその瞬間、空気が凍りつくようでした。のぶは、嵩を想うあまりの怒りを、真正面から登美子にぶつけたのです。
嵩の本音
しかし、その言葉は嵩の心を深くえぐってしまいます。
「のぶちゃんに、何が分かるんだよ!」
泣きながら続けた嵩の言葉――
「……ずっとこの人に会いたかった」
それは、母を想い続けた子どもの叫び。
強くなりたかった嵩の、弱さをさらけ出した瞬間でした。
のぶの正しさが、嵩の気持ちに寄り添いきれなかったこのシーン。
観ていて胸が痛くなります😢
千尋の決意
そして次の朝。
空気の重たさを引き継ぎつつ、千尋が家族の前で静かに宣言します。
「僕、法律家になります。貧しい人や、社会の弱い人たちを救いたいんです」
これは、これまでの千尋を見てきた視聴者にとっても驚きと誇らしさが入り混じる瞬間。
ですが、千代子はすぐに反応します。
「この医院はどうなるがですか!」
すると、登美子は笑顔を崩さずにさらりと――
「ご心配なく。いざと言うときは、千尋さんの代わりに、嵩が医者になりますから」
えっ……!?😨
この大胆すぎる“将来の割り振り”発言に、全員の時間が止まったかのよう。
嵩もぽかん、千尋も無言。
視聴者も、「おいおい、そういうことじゃないでしょ…」とツッコミたくなります。
でも、この“平然さ”こそが登美子なのかもしれません。
台風のように現れて、周囲に波を起こし、でも本人は涼しい顔。
今後も、彼女の言動には目が離せません。
「母」と「子」、そして「未来への一歩」が大きなテーマになっていました。
それぞれの葛藤がぶつかり合い、次の関係性を探っていく様子が丁寧に描かれています。
のぶと嵩、千尋と登美子――この4人がどんなふうに心をつなぎ直していくのか。
第4週以降の展開がどうなるのか、ますます楽しみです。
※この記事はあくまで予想なので、実際の放送内容と相違がある場合があることをご了承ください。
感想&考察
突然帰って来て、再び柳井家に置いて欲しいとお願いする登美子。
勝手にお茶をたてて、心が落ち着きますよとは、とんだ根性です。
まるで自分は落ち着いていて、千代子が落ち着いていないような物言いに、登美子の図太い性格が表れていますね。
さらには、お作法は気にしなくてもよいですよ、と上から目線。
それでも落ち着いて対応する千代子は、出来た大人です。
いつまでここにいるのか、と聞く千代子。
なんやかんや言い、登美子は出ていく気がないことが伝わってきます。
千代子、もっと嫌味を言うかと思いきや、強くは出れない様子ですね。
もどかしい・・・
千尋は、登美子の登場に冷ややかな表情。
千尋は登美子の実子でありながら、寛・千代子夫妻の元に養子に来た身。
登美子には期待しないという気持ちが、千尋の心に深く根付いているのかもしれません。
しかし同時に、千尋は幼少期から寛と千代子から本当の両親として愛情を受けてきたことも大きい気がします。
***
優秀な弟・千尋に対抗するかのように、嵩もやれば出来ると言う登美子。
さらには賞を取った漫画を読んで、笑って褒めます。
8年間見捨てられてきたことを水に流すかのように、今まで焦がれていた母の愛情を存分に受け取る嵩。
養子として育ってきた千尋と違い、嵩にとっては本当の母は登美子一人なのかもしれません。
母に騙されてるで!とツッコミたいところですが、こんなに嬉しそうな嵩を見るととても口に出せませんね。。
と思ったら、のぶが言ったーーー!!笑
8年前、一人で母に会いに行ったこと。
その後もずっと母からの連絡を待っていたこと。
「今頃何しにもどってきたがね」
「これ以上、嵩を傷つけることはやめてください」
私たち視聴者が登美子に言いたいことを、代弁してくれました!
しかし、嵩の反応は違いました。
「それでも会いたかった」
「ずっとこの人に会いたかった」
もうね、朝から涙が止まりません。
どれだけ母に酷いことをされてきても、なお母親に会いたかった嵩。
時を経て青年に成長しても、その気持ちはずっと嵩の心の中に佇んでいたのです。
これまでの8年間を、今必死で満たしている嵩。
嵩だって、のぶの言いたいことは理解しているはず。
それでも嵩は、誰に何と言われようと、母との関係を邪魔して欲しくないのでしょうね。
嵩の言う通り、母親に捨てられたことのある人にしか理解できないのかもしれません。
***
医学ではなく法学の道を選ぶという千尋。
「世間のおもしを跳ね返して我が道を行く人を見てわしもああ生きよう・・・そういう人らあの力になろうと思たがです」
これは、女子禁止のパン食い競争にのぶが出場したことを指しているのでしょう。
嵩もはっとした表情をしていました。
夢を追いかける、のぶ。
それに続く、千尋。
かたや嵩は、夢が見つけられず、ジェラシーに悩み、一方で必死に母からの愛を満たすことで精いっぱいです。
なぜか登美子に医者にさせられそうになっている嵩。
母からの期待に応えるべく、本当に目指してしまいそうで心配です。
それにしても、子供にとっての母の存在はとてつもなく大きいことを痛感しますね。
しばらくは、登美子に嵩の心はかき乱されそうではらはらしますね。
来週、のぶや嵩の進路はどうなるのか。
こうご期待です!
来週の朝ドラ『あんぱん』第16話・第4週「なんのために生きるのか」のあらすじネタバレはこちらからご覧ください!
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